ELSI委員会

 日本遺伝子診療学会は、遺伝子関連検査全般を対象にし、遺伝関連学会の中でも企業の会員が多い等の特色があります。遺伝子診療に関する課題は、倫理だけではなく社会、法など多方面にあります。課題を多視野で検討できるよう、2017年に倫理問題委員会より、ELSI委員会と改称致しました。本委員会では、遺伝子診療に関するELSI(倫理的・法的・社会的課題)に関して本学会の有する特色を生かし検討する場と致します。

委員会の構成員
 日本遺伝子診療学会ELSI委員会は、2022年度から2023年度にかけて、体制変更を行い、新たに登録衛生検査所所属の3委員を迎え、担当理事および委員長を交代しました。現在、13名の委員で構成されており、内訳は臨床遺伝専門医、認定遺伝カウンセラー、臨床検査技師、研究者、登録衛生検査所所属等の学会員になります。新体制では、本学会の特色でもある遺伝子診療に関わる多くの職種の連携が可能であるという強みをさらに活かし、ELSIの視点でゲノム医療推進に貢献できるように活動していきます。
倫理的・法的課題
「遺伝医学関連三学会の学術集会への演題応募における倫理的手続きに関する指針」について
 日本遺伝子診療学会は日本人類遺伝学会、日本遺伝カウンセリング学会とともに、遺伝関連三学会の一つに位置づけられており、当委員会は2学会の倫理関連委員会とともに、「遺伝医学関連三学会の学術集会への演題応募における倫理的⼿続きに関する指針」の定期的な見直し、質の担保する役割を担っています。直近では2022年4月の個人情報保護法改定に伴い、2023年1月の本指針の改定作業の一端を担いました。
社会的課題
ELSIの視点からのゲノム医療推進における“臨床検査”と“臨床遺伝”の橋渡し
 マイクロアレイ染色体検査や次世代シークエンサーの出現などにより、遺伝情報を用いた医療に関わる状況は、この20年で大きく変貌しました。さらに、これからは、全ゲノム解析等実行計画(厚生労働省)やゲノム医療法の成立等を踏まえ、さらなる変革の時期を迎えることになります。ゲノム医療、遺伝子関連検査の活用には医療機関、教育機関、登録衛生検査所等様々な役割、スタッフの関わりや連携が重要です。当学会の役割である“臨床検査”と“臨床遺伝”の橋渡しにおける課題抽出および解決について、当委員会では、多職種からの意見を抽出しELSIの視点から定期的な委員会にて議論、解決に向けた取り組みをしていきます。
「遺伝関連三学会の学術集会への演題応募における倫理的手続きに関する指針」

 日本遺伝子診療学会ELSI委員会は、2022年度から2023年度にかけて、体制変更を行い、新たに登録衛生検査所所属の3委員を迎え、担当理事および委員長を交代しました。現在、13名の委員で構成されており、内訳は臨床遺伝専門医、認定遺伝カウンセラー、臨床検査技師、研究者、登録衛生検査所所属等の学会員になります。新体制では、本学会の特色でもある遺伝子診療に関わる多くの職種の連携が可能であるという強みをさらに活かし、ELSIの視点でゲノム医療推進に貢献できるように活動していきます。